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電事連会長職を辞任へ 関電社長が意向伝達 後任は中部電有力

 関西電力の岩根茂樹社長が、兼務する電気事業連合会の会長職を辞任することが8日、関係者への取材で分かった。岩根氏が関係先に辞意を伝えた。自身を含む関電役員らの金品受領問題が国民の原発不信を高め、業界全体に悪影響を与えかねないと判断したとみられる。後任会長は、6月に退いた中部電力の勝野哲社長の再登板が有力。18日にも開く大手電力社長の会合で議論する。

 岩根氏は今月2日に開いた記者会見で、原発推進の旗振り役である電事連会長を続ける考えを示していた。だが「身内」である大手電力の間から、岩根氏が会長を続ければ国民の業界不信を招き、各社の原発再稼働や国の原子力政策に深刻な影響が出ると懸念の声が上がり、方針転換を迫られた。

 電事連の会長職は、大手電力トップの互選で決める。長年、東京電力と関電、中部電のトップが就任するのが通例となってきたが、福島第1原発事故以降は関電と中部電が交互に会長を輩出。岩根氏は6月に中部電の勝野社長の後任として就いたばかりだった。

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