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「ムラの論理」を外にも求め…日本企業は外からは謎な「闇ルール」が多すぎる (3/4ページ)
日本の組織は、人びとを拘束するルールを決めることができる。その場にいるひと、その組織に属するひとは、この決定に従わなければならない。
このやり方は、江戸時代かそのもっと前の、農村共同体の慣行にさかのぼる。
このやり方は、近代的なものか。
近代的ではない。近代的な組織は、法律が行動の規準である。人びとは、社会に通用する法律に基づいて行動する。そもそも人びとは、自由と権利をもっており、それを制約できるのは法律だけである。組織が、施行規則のようなものを決めるとしても、根本の法律に反することはできない。
現場のルールが法律に優先する日本
日本の組織はどうか。学校を例にとろう。どの学校も、その学校だけにあてはまる規則(校則)を決めることができる。スカートは膝上10センチまで。髪は染めるのは禁止で、黒。地毛が黒でないひとは、地毛証明書を出させられたりする。あるいは、黒く染めるように指導される。
服装や髪の色は、本人の人格や自由に属するもので、学校がルールで規制することになじまない。日本の学校にいると、「法の支配」ではなく、「所属する組織が恣意(しい)的に決めるルールに従います」、つまり、4行モデルの(4)を身に付けていく。
あるメーカーの検査部門。製品検査のやり方が、法令で決まっている。でも、人手不足や納期の関係で、現場のみなで相談し、法令に違反して検査をパスさせることにする。配置転換で現場にやってきたひとは、違反に気がついても声をあげることができない。現場のルールが法律に優先するからである。
日本の組織は、こうした闇ルールに満ちている。