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マクドナルド制服、シニア意識 6年ぶり一新、人材獲得図る

 日本マクドナルドは26日、店舗スタッフなどの制服を6年ぶりに一新すると発表した。性別や年齢などを問わないデザインと高い機能性が特徴で、全国の店舗で10月から順次、導入される。外食業界では人手不足が深刻化しており、就業意欲の高い主婦やシニア世代をターゲットに働きやすい環境整備を進める。

 10代目の新制服は、店舗スタッフやデリバリー担当、おもてなし専門スタッフなど職種別にデザインした。赤や黄色といったマクドナルドカラーをアクセントにして、落ち着いた雰囲気を演出。性別や年齢、国籍を問わないユニバーサルデザインに仕上げた。汚れやしわに強い生地を使って通気性や伸縮性を高めたほか、シャツは大きめのタックにすることでお辞儀しやすいように工夫した。

 ユニバーサルデザインの採用は、外食産業で深刻化する人手不足を踏まえ、人材獲得で優位に立つ狙いがある。新制服を手がけた江夏利哉COOエグゼクティブアシスタントは「働き方が多様化する中、能力を引き出せるデザインや機能向上に努めた」と話す。

 厚生労働省によると、アルバイトなどパートタイム労働者の不足感は全産業で高く、特に外食関連で不足を感じる事業所の割合が高い。人材情報を手がけるマイナビの調査では外食業の6割以上が「シニア層を採用したい」と回答する。

 業界では、主婦やシニア層などの人員をいかに確保するかの取り組みが続く。

 すかいらーくホールディングス(HD)は今年、パートやアルバイトが働ける年齢の上限を70歳から75歳に引き上げ、働く意欲がある高齢者の希望に応える。ゼンショーHD傘下のすき家本部は、主婦などのパート・アルバイトを契約社員や地域限定社員へ昇格できる制度を設けている。

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