ローソンは22日、深夜の売り場に店員を配置しない省人化店舗の実験を、横浜市内の1店で23日に始めると発表した。利用客はQRコードや顔認証で入店し、セルフレジで自ら決済する。人手不足対策の一環で、期間は半年間。当初はバックヤードに店員1人を待機させるが、期間中には完全無人化にも取り組む。人件費の削減効果や商品の売れ行きなどを検証し、対象店舗を拡大するかどうかを検討する。
実験店舗は横浜市磯子区の住宅地に立地する「ローソン氷取沢町店」で、午前0時から5時まで売り場を無人にする。この時間帯は、店員による年齢確認が必要な酒やたばこの販売を休止し、売り場はカーテンやシャッターで覆う。チケットの発券や宅配の発送など、店員の対応が必要なサービスも提供しない。
店内では防犯カメラを通常の8台前後から29台に増設。異常を検知すれば監視センターからスピーカーで警告し警備員が駆けつけるほか、警察や消防にも連絡する態勢を取る。入店時は、ローソンのアプリや、希望する近隣住民に配布した入店カードのQRコードを読み取るか、入り口の機器で顔写真を撮影する。
商品の納品時間は変更せず、ドライバーが店舗横の倉庫に入れる。店舗の改修費は1000万円程度という。