経営の混乱が続くLIXIL(リクシル)グループで、6月の定時株主総会に諮られる次期取締役候補者が28日、決まった。総会招集通知には会社提案の候補者と、前社長兼最高経営責任者(CEO)の瀬戸欣哉取締役らによる株主提案の計16人を並べた上で、会社側は株主提案に反対の意向を示す。多数派工作を図る委任状争奪戦も仕掛ける構えで、確執が一段と鮮明になる。
招集通知では、会社提案に名を連ねた取締役候補10人のうち、8人の賛否を問う1号議案と、株主提案と重なった2人の2号議案とに分け、株主提案の残り6人を3号議案とする見通し。会社側は1、2号に賛成する一方、3号には反対し、株主からの委任状集めに乗り出す方向だ。
両陣営で共通する元最高裁判事の鬼丸かおる氏と、元あずさ監査法人副理事長の鈴木輝夫氏の2人は、会社側の候補者と扱われることに反発していた。この2人を含む株主側の計8人について瀬戸氏は一括の選任を求めており、事実上「8対8」の構図になる。