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リクシル混迷「事業戦略の議論を」 中原元日銀審議委員

 LIXIL(リクシル)グループの混乱に対し、元日本銀行審議委員の中原伸之氏は、産経新聞のインタビューに応じ、「ガバナンス問題だけではなく、今後、どのように収益をあげ、成長していくのかの事業戦略の議論を重視すべきだ」と強調した。中原氏は対立しているリクシルの潮田洋一郎会長、瀬戸欣哉前社長がともに所属していた東大経済学部のゼミの先輩で「混乱を憂う」と語った。

 中原氏は今回の問題は、潮田氏と瀬戸氏の「経営戦略の違いがそもそもだったが、それが、各種の手続きやガバナンスの問題だけに終始している」と現状を分析。その上で、「潮田氏は“連邦経営”で、長期的に事業のグローバル展開を進めようとしたのに対し、瀬戸氏は“中央集権型”の経営体制で、国内市場を重視し、短期的な株主利益を明確にする経営を目指した」と違いを解説した。

 また、潮田氏が建材事業に注力したのに対し、瀬戸氏はトイレなど水回り関連を強化していると、重点事業分野が異なっているとも指摘。「将来ビジョンを双方が提示した上で、この点を十分議論し、株主総会で決定すべきだ」と訴えた。

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