三菱航空機が手掛ける国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)の新しい開発推進責任者に就いた立岡寛之執行役員は23日、共同通信とのインタビューに応じ、「2020年半ばに初号機を納入するスケジュールをしっかり守る」と意気込みを語った。
立岡氏の就任は4月1日付。三菱航空機は今年3月、運航に必要な国の認証取得で最終段階となる国土交通省のパイロットが搭乗する飛行試験を米国で開始した。初号機納入まで1年あまりしかないが、立岡氏は試験は順調に進んでいるとし、支障なく認証が得られるとの認識を示した。
MRJはこれまで開発の遅れなどで当初13年としていた納期を5度延期した。現在設計を変更した試験機2機を製造しており、うち1機を9月までに飛行試験に投入する。残りの1機も「9月以降できるだけ早く投入したい」と話した。
立岡氏は、08年のMRJ製造計画立ち上げの準備段階から開発に携わってきた。「当初からのメンバーとして責任の重さを感じており、なんとしても成功させたい」と話した。