自動車大手、会社形態変更の動き 指名委・監査等委設置会社へ (2/2ページ)

大手乗用車メーカーの会社形態
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 上場する大企業の形態には、指名委等設置会社▽監査役会設置会社▽社外取締役主体の監査等委員会が経営をチェックする「監査等委員会設置会社」-がある。監査等委設置会社にはホンダが平成29年に移行したほか、マツダも今年6月の定時総会で移行する予定だ。同社関係者は「自動車業界の変革期に臨むため、取締役会での決定事項の一部を業務執行取締役に委任し、意思決定のスピードを上げる」と説明する。

 指名委等設置会社は、経営の監督と業務執行機能を完全に分離した形態だが、いち早く導入した東芝で27年に不正会計問題が発覚するなど、「仏作って魂入れず」の状態になるケースもある。野村資本市場研究所の西山賢吾主任研究員は「経営陣の外から統治機能を働かせられるような社外取締役をそろえることが重要になる」と指摘している。(高橋寛次)