ルネサス千人削減へ 国内縮小、海外に注力

ルネサスエレクトロニクスの呉文精社長(山沢義徳撮影)
ルネサスエレクトロニクスの呉文精社長(山沢義徳撮影)【拡大】

 半導体大手のルネサスエレクトロニクスが最大で約千人の人員を削減する方針を労組側に提案したことが4日、分かった。約2万人いる従業員の5%に相当する。成長を牽引(けんいん)する海外事業の拡大に注力するため、人員の再配置に対応する。

 人員削減は国内が中心で、間接部門などの35歳以上を対象に、6月末を退職日として希望退職を募集する見通しだ。同規模の希望退職の募集は平成26年12月以来となる。今後、退職金や再就職支援にかかる費用が発生する見込み。

 ルネサスは日立製作所と三菱電機の半導体部門が統合した旧ルネサステクノロジと旧NECエレクトロニクスが合併して22年に発足した。

 29年に米半導体企業のインターシルを買収し、昨年9月には、米インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)を買収すると発表。国内の半導体市場の縮小が続くなか、海外事業の拡大に力を入れている。