【ゴーン事件・識者に聞く】中西孝樹氏「日産は持ち株比率見直しのチャンス」 (1/2ページ)

カルロス・ゴーン容疑者逮捕についてインタビューに応じるナカニシ自動車産業リサーの中西孝樹代表=11日午後、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)
カルロス・ゴーン容疑者逮捕についてインタビューに応じるナカニシ自動車産業リサーの中西孝樹代表=11日午後、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

  • カルロス・ゴーン容疑者逮捕についてインタビューに応じるナカニシ自動車産業リサーの中西孝樹代表=11日午後、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)
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 --日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が逮捕された事件は日産のクーデターか

 「内部通報から始まっており、何かを正したいという力は絶対にあった。ゴーン容疑者は今年2月に仏ルノーの最高経営責任者への再任が決まったが、仏政府はルノーと日産の資本関係を『後戻りできない形に見直す』条件を突きつけており、『経営統合の密約がなされたのでは』と、日産に動揺が走っていた」

 --日産にはルノーへの不満があった

 「日産とルノーの規模に大きな差が出たのは、日産が米国や中国という大市場を任されたからで、不公平というのは日産の見方だ。逆にルノーにはアライアンス(企業連合)が企業価値につながっていないという不満があり、日産を経営統合して全体の価値を高めるべきだとの議論は以前からあったが、ゴーン容疑者が抑えてきた。だが、ゴーン容疑者は変わった。トップを長くやり過ぎ、次のキャリアを目指した時期もあったが、良いプランがつくれず、アライアンスに君臨し続けようと権力欲に傾き始めた」

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