日本企業70社に賠償命令の可能性も 徴用工勝訴 (2/2ページ)

徴用工訴訟の判決が言い渡された韓国最高裁=30日、ソウル(ロイター)
徴用工訴訟の判決が言い渡された韓国最高裁=30日、ソウル(ロイター)【拡大】

  • 30日、判決が言い渡される前に韓国最高裁前で集会を開く原告側の支援者ら。中央下は原告の李春植さん(共同)

 ただ、一連の訴訟で訴えられている約70社には、韓国に工場を構える企業も少なくない。各社は日韓請求権協定で完全に解決済みとする日本政府に同調しており、賠償金の支払いに応じる選択肢は考えられない。だが支払わなければ韓国の資産は差し押さえられ、ビジネス継続は難しくなる。

 一方、東京商工リサーチによると、韓国には日本企業393社が進出。計715拠点があり、うち製造業は253拠点を占める。日本総合研究所の向山英彦上席主任研究員は「進出済み日本企業が撤退することはないが、新たな投資については様子を見るのではないか」と予測する。