半導体や光通信の研究で世界的な業績を挙げた東北大名誉教授の西澤潤一(にしざわ・じゅんいち)氏が21日、死去した。92歳。葬儀・告別式は近親者で行った。
光ファイバーを1964年、実用的な光を放つ発光ダイオード(LED)を74年に発明。光通信の基本技術である発光素子、伝送経路、受光素子の三要素をいずれも開発する先駆的な成果を挙げ、電気通信の発展に大きく貢献した。「ミスター半導体」「光通信の父」と呼ばれ、ノーベル賞候補にも挙がった。産経新聞の正論メンバー。
仙台市出身。東北大工学部卒。同大教授や総長、岩手県立大学長、首都大学東京学長などを歴任。89年、文化勲章。2000年、米電気電子学会(IEEE)のエジソンメダルを日本人で初めて受賞した。