NECが、高速大容量の第5世代(5G)移動通信システム向け基地局の開発、販売で韓国サムスン電子と提携することが21日分かった。製品開発を加速した上で、互いの得意市場を開拓したい両社の思惑が一致した。月内にも基本合意を締結し、協力分野を詰める。
通信速度が現在の100倍となる5Gサービスは、米国では2018年に始まり、日本でも19年に一部で実用化する構想が進んでいる。スマートフォンなど、通信端末と電波をやりとりする基地局の整備が今後本格化する。
サムスンは米国で高い周波帯の5G基地局を既に製品化。NECが低周波帯の開発を担うことなどを想定し、製品の相互供給も検討している。
NECは海外では基地局を手掛けておらず、世界に販売網を持つサムスンと協力して進出する。サムスンは日本ではNTTドコモへの販売を目指している。