業績不振の“カメレオン企業” 強制調査で上場廃止、資金繰り厳しく (1/3ページ)

ソルガム・ジャパン・ホールディングスのホームページ
ソルガム・ジャパン・ホールディングスのホームページ【拡大】

 JASDAQ上場でバイオ燃料事業などを手がけるソルガム・ジャパン・ホールディングスが上場廃止となった。深刻な業績不振で当局が強制調査を実施。祖業も売却して構造転換を進めているが、厳しい経営状況が続いている。(東京商工リサーチ特別レポート)

 ソルガム・ジャパン・ホールディングス(東京都品川区、中原麗社長、以下ソルガムHD)は9月3日付けで上場廃止となった。

 今年5月、2017年3月期有価証券報告書の一部に虚偽記載があったとして証券取引等監視委員会より強制調査を受ける事態が発生。その後も調査が続き、2018年3月期有価証券報告書の、期限までの提出見込みが立たず、8月2日付けで整理銘柄に指定され今回の措置となった。

◆レストラン・ウェディング事業にも乗り出したが…

 当社は1970年に工業用事業制御機器や各種検出器の製造販売を目的として、ニッポー電測の商号で設立された。その後、LSI(大規模集積回路)の設計開発の受託で業容を拡大し、商号をシスウェーブに変更、2007年にJASDAQ市場への上場を果たした。

 家電製品や自動車などに使用されるLSIの各開発工程でのテスト、検査プログラムの受託開発では一定の実績を持ち、2009年3月期は売上高25億4042万円を計上。2012年2月に持株会社体制に移行した。

「祖業」を売却