関空被災、台風対策「甘かった」 運営会社社長

会見する関西エアポートの山谷佳之社長=3日、大阪府泉佐野市(黒川信雄撮影)
会見する関西エアポートの山谷佳之社長=3日、大阪府泉佐野市(黒川信雄撮影)【拡大】

 台風21号の高潮により関西国際空港が被災して1カ月となるのを前に、関西エアポートの山谷(やまや)佳之社長は3日、大阪府泉佐野市の同社で記者会見を開き、浸水対策について「甘かった」と述べ、リスク認識が不十分だったとの考えを示した。

 関空では、9月4日の台風21号の高潮で、地下の電源設備などが浸水した。

 山谷氏は会見で、関西エアが新関空会社から運営を引きついだ際、地下に水が入りにくくする対策が整っていると伝えられたと説明。しかし、台風21号により関空が被災したことを踏まえ、対策が十分でなかったとの考えを示した。

 空港の復旧にかかった費用については、中間決算発表時までの算定を進めているとし、現時点では明言を避けた。

 9月21日に旅客便が全面復旧したことについて、「(被災から)17日間かかったことが早かったのか、時間がかかったのか、評価が分かれる」と述べる一方で、「われわれは全力を尽くし、周りの方々からも支援をいただいた」と語った。