オムロンは29日、人工知能(AI)などの最新技術で工場の設備の故障や動作不良を未然に防ぐ保全サービスを、今秋から国内外の製造業を対象に始めると発表した。
シリンダーやベルトなど故障しやすい部品の状態をAIが監視し、異常の兆候を察知。大きな故障が発生する前に部品の交換などを行うことで、工場の稼働ロスを減らして生産を効率化する。
新たなサービスは、AIが部品の老朽化による機器の動きのずれや温度、湿度などを常にモニターし、蓄積されたデータと照合しながら状態を解析する仕組み。
オムロンは売上高の4割以上を工場向けの制御機器事業が占めるが、今後は機器だけではなく、こうしたサービスにも力を入れる。2020年度までに売上高500億円規模への拡大を目指す。
この日は京都府綾部市にあるモデル工場で、生産現場をサポートする最新技術も報道陣に公開された。
搬送用ロボットが自動で製品を運んだり、熟練工の技を組み込んだロボットが小さな部品にはんだ付けしたりする様子を披露し、技術力の高さをアピールした。