大塚家具が“呪縛”解いた? 金融機関から20年ぶり資金調達…提携交渉に影響か (2/2ページ)

◆キャッシュアウトに歯止めかからず

 大塚家具の現預金は、業績悪化で2015年12月末の約110億円が2018年3月末には約10億円まで減少していた。

 一方で、銀行から資金を調達したことでキャッシュアウトに歯止めがかかっていないことが露呈したともいえる。

 だが、「無借金」による不安定な資金繰りより、安定化のため一定の資金調達を望む取引先も多かったのも事実だ。また、手元資金が不十分な状況で、再建計画の策定を疑問視する声もあがっていた。

大塚家具の本社ビル

大塚家具の本社ビル

 8月7日のリリースで、年間配当も1株10円から未定に修正した。赤字でも多額の配当を続けた大塚家具だが、配当方針も現実路線に変更したようだ。

 ブランドに固執し、無借金や高配当という呪縛が解けなかった大塚家具。窮余の一策なのか、ここにきて変化の兆しもみえてきた。次は、大塚社長の新たな再建策が現実路線を選ぶのか注目される。

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