人気ブランド「WEGO」が3度目の株主交代 ファンド傘下で再出発も…急成長の歪み? (1/4ページ)

 カジュアルウェアショップ「WEGO」を全国で展開するウィゴー(東京都渋谷区、高橋英朗社長)が、投資ファンド傘下で再スタートを切る。若年層を中心に圧倒的支持で急成長したが、直近の決算では赤字に転落。1年の間で3度もの経営体制の交代に注目が集まっている。(東京商工リサーチ特別レポート)

 ウィゴーは7月20日、会社分割手続きでWGホールディングス(東京都千代田区、原田健一社長、以下WG社)に全事業を分割承継することを公告した。

◆新会社が事業と従業員のすべてを承継

 同時に卸販売事業や海外仕入部門、タレント・モデルマネジメントなどグループ3社の事業も、WG社とWG社の関係会社に吸収分割し承継する。昨年以降、3度目となる経営体制の交代に関係先の注目が集まっている。

「WEGO」原宿竹下通り店=2017年12月

「WEGO」原宿竹下通り店=2017年12月

 ウィゴーの関係者によると、債権者などから特段の異議がなければ8月31日をもって事業承継を完了させる予定。商標やブランド、店舗を含むすべての事業資産と負債、全従業員を承継する。

 約20行ある取引金融機関にはすでに説明済みで、了承を得ているという。これまでの経営方針に大きな変更はなく、取引先との関係や担当窓口も継続する予定だ。

 8月31日付でWG社は、ウィゴーに商号変更する。WG社の100%子会社で受け皿会社になるWEL(海外仕入事業)はウェルメットに、LEX(タレントマネジメント)はレキシントンに、それぞれ旧会社と同一商号に変更する。旧会社は社名変更した後に解散し、清算業務に移行する。

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