CG(コンピューターグラフィックス)などで生み出した架空のキャラクターを配信者として、動画配信サイト「ユーチューブ」などに動画を投稿するバーチャルユーチューバー(Vチューバー)事業への企業の参入が本格化している。インターネット動画の視聴者は若年層が中心であることから、各社はイベントビジネスのほか、広告や宣伝への活用を期待する。
グリー傘下で動画番組の企画や制作を行うライトフライヤーライブエンターテインメント(WFLE)は、Vチューバー専用のライブ配信プラットフォームの提供を7日に開始。専用アプリをダウンロードすれば、ライブ配信しているVチューバーにメッセージや仮想のプレゼントを送り、交流することができる。
今秋にはスマートフォンだけで手軽にキャラクターを制作し、誰でもVチューバーとして動画配信をできるようにする。今後2年間で約100億円の投資も計画する。
ニコニコ動画を運営するドワンゴ(東京都中央区)も、今後数年間で「2桁億円」を投資する方針。仮想現実(VR)技術を用い、動画の中にいるような感覚でライブ配信できるサービスなどを強化する。各社は人気キャラクターを育成して音楽イベント開催やCDの販売につなげるほか、広告などで他企業との提携も模索する。