猛暑 熱中症の対策強化 飲料各社、新商品や増産相次ぐ

厳しい暑さの中、うちわで日光をさえぎる男性。多くの外国人観光客が色とりどりの傘を差していた=17日午後、東京都千代田区
厳しい暑さの中、うちわで日光をさえぎる男性。多くの外国人観光客が色とりどりの傘を差していた=17日午後、東京都千代田区【拡大】

 3連休明けの17日も日本列島各地で35度以上の猛暑日となるなど、例年以上に熱中症対策が欠かせない日が続いている。こうした中、飲料各社は熱中症対策の新商品を相次いで市場に投入。販売中の対策商品の増産にも乗り出した。

 大塚製薬は、健康飲料「ポカリスエット」ブランドで、体の芯から体温を下げるスムージータイプの新商品「アイススラリー」の通信販売を12日に開始。氷の粒子が細かく流動性があるため冷却効率が高く、飲んだ際にも喉などに長くとどまり、動脈の血液の温度上昇を抑えるような効果もあるという。

 常温で保存でき、飲用の4時間前に凍らせる。再冷凍しても流動的な氷状になる工夫が施されている。1袋100グラムのパウチ容器入りで、180円(税別)と価格も手ごろだ。

 アサヒ飲料は、主力の茶飲料ブランド「十六茶」に、「脱水対策 十六茶」を追加。塩分やミネラルを含み、後味もスッキリとした味わいだ。

 サントリー食品インターナショナルも17日、パウチ容器入りのゼリー飲料「デカビタCスポーツゼリーW」を発売した。運動時の飲用を想定し、熱中症対策として100ミリリットル当たり40ミリグラムのナトリウムを配合した。

 飲料各社は熱中症対策商品の増産にも乗り出している。キリンビバレッジは、「世界のKitchenから ソルティライチ」や「ラブズスポーツ」といった熱中症対策商品を展開しているが、今夏は前年比1割増の生産を計画。アサヒ飲料は、昨年発売した「濃いめの『カルピス』」がナトリウムを含むことから熱中症対策商品として定着しており、5月以降は前年比2~3割の増産となっている。