【木下隆之のクルマ三昧】たかが「2ミリ」…されど凄い 新型カローラの“大英断” (1/3ページ)

新型カローラ
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  • ホイールアーチクリアランスと、外板からタイヤの深さまでの相関関係を示した図
  • 新型カローラのスケッチデザイン

 話題の新車のホイールアーチクリアランス(ホイールアーチとタイヤの隙間)が2ミリ減った。たった2ミリ、されど2ミリ。その2ミリが持つ意味の奥深さ。

◆フェンダーに引き寄せられ…

 「新型カローラの、フェンダーの爪は折り返されていた…」

 先日開催された新型カローラの試乗会の場で、開発責任者のプレゼンテーションで添えられた「フェンダーの爪折り」に関して、僕はグイグイと引き寄せられた。ホイールアーチクリアランスが6ミリから4ミリへと減っていたのだ。

 とまあ、唐突にそう紹介しても、なんのことなのか理解不能でしょうね。

 フェンダーとはクルマを保護する外板のことで、一般的にはタイヤを包む前後の張り出しを指す。

 その外板は実は、タイヤの円周に沿って雑にカットされているのではなく、内側に向かって丁寧に折り畳まれている。切り口が剥き出しでは危険だし、万が一タイヤと干渉したらパンクの危険もあるからだ。

 そう、その折り畳みが今回の注目点。折り畳まれているのりしろは、一般的には数ミリである。従来型のカローラは6ミリ。それが4ミリに減ったというのが、今回僕が「グ~」と唸ったところだ。

◆“ふんばり感”とカッコよさがアップ

 普段は目に触れる部分ではないし、手を触れることもないから気にする方も少なかろう。そんなだから、「それがどうした…?」と、多くの方がそんな感想を抱くだろう。

かつてのトヨタでは…