両社ではクルツァーが持つ世界中の100万超の膨大な歯科治療データを、9DWが保有する数値や画像など複数種類のデータの同時解析・学習が可能なAIにディープ・ラーニング(深層学習)させることで、ブリッジのデジタルデータ処理を高精度、高速で行えるCADソフトウエアの開発を目指す。
3次元スキャナーでデジタル化した口腔内データを基に、AIがわずか30秒でブリッジのデザインを自動出力し、デザインの最終チェックのみ歯科技工士が行う仕組みだ。
9DWの井元剛社長は「AIを使うことで、腕の良い歯科技工士の技術を完全にコピーできる。ブリッジのほか、今後はインプラント(人工歯根)治療の効率化にも取り組んでいきたい」と話している。
クルツァーは、三井化学が2013年に買収(当時は独ヘレウスの歯科材料部門)した総合歯科材料メーカー。世界24カ国に29拠点を持ち、歯科材料、歯科用機器、関連デジタル機器などを製造・販売している。