宇部興産、品質検査を軽視 1970年代から不正 山本社長ら報酬減額 調査報告書公表

 宇部興産は7日、ポリエチレン製品などの検査不正に関する調査報告書を公表した。不正は1970年代から行われていた可能性があり、原因について「製造業務などと比較して品質保証業務が低く位置づけられていた」などと指摘した。経営責任を明確にするため、山本謙社長は今月分の役員報酬を全額返上。竹下道夫会長を含む他の取締役や執行役員計5人は報酬を30~60%減らす。

 宇部興産は、本社を含むグループ6社、24製品で不正が確認されたと明らかにした。

 再発防止策として、社長を議長とし、製品の品質に関わる問題や監査結果を報告する「グループ品質委員会」を新設。内部通報制度も整備する。