サッカーW杯に各社期待 初戦結果が商戦活性化左右?

日本マクドナルドのイベントにサッカー日本代表元監督のジーコ氏(右)が登場し、W杯への声援を呼びかけた=4日、東京都世田谷区(平尾孝撮影)
日本マクドナルドのイベントにサッカー日本代表元監督のジーコ氏(右)が登場し、W杯への声援を呼びかけた=4日、東京都世田谷区(平尾孝撮影)【拡大】

 サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会開幕まであと10日となり、国内の外食や食品、流通企業がW杯商戦に乗り出している。前回のブラジル大会は時差の関係で日本代表の試合が未明や午前の時間帯となったほか、早々と1次リーグ敗退が決まり商戦は不発に終わった。今回は、日本代表の試合開始が夜間から深夜で観戦者も多くなるとして、各社は関連消費の拡大に期待を寄せる。

 4日、日本マクドナルドはW杯開幕前日の13日に販売を開始する期間限定メニューの発表イベントに、日本代表の元監督であるジーコ氏を招き、サッカーを前面に出してアピールした。米マクドナルドがW杯公式スポンサーであり、毎回、W杯の関連企画を展開している。

 今回は、ジーコ氏にフォーカスをあてる。スマートフォン用サッカーゲームとコラボし、イベントに参加すると、ジーコ氏がデザインされたクーポンなどが当たるキャンペーンなどを実施する。4日のイベントでは、ジーコ氏は「日本からの熱い声援が代表の背中を押すので、声援をお願いしたい」と呼びかけた。

 日本代表の公式パートナーであるキリンはビール類で代表選手が描かれた「応援缶」を発売した。「お家スタジアム」をテーマに、お酒を飲みながらの応援需要を掘り起こす。

 ミズノは本田圭佑選手、岡崎慎司選手らがW杯で使用するスパイクの最新モデル「レビュラツー」を8日に一般でも発売する。

 百貨店のそごう・西武は西武池袋本店(東京都豊島区)にレプリカユニホームやTシャツなどの応援グッズコーナーを設置。このほか、東洋水産が代表専属シェフ監修のカップ麺を発売するなど、あの手この手でW杯商戦に臨んでいる。

 しかし、前回大会の商戦で苦戦したため、各社の対応は、今ひとつ積極性に欠ける側面も否めない。今大会での商戦が盛り上がるかは、日本代表の初戦、19日のコロンビア戦の結果に大きく左右されることになりそうだ。