大企業で働く入社3年目の正社員を対象としたアンケートで、入社後から管理職になる希望を持ち続ける男性が79.1%だったのに対し、女性は35.1%にとどまるとの調査結果を、独立行政法人「国立女性教育会館」が31日発表した。
女性は入社後に年々希望者が減る傾向にあり、仕事と家庭の両立の難しさや、女性管理職が職場に少ないことが背景にあるとみられる。
同会館の担当者は「女性のリーダーシップに関する自己評価の低さも影響している。企業は適切な人材育成が必要」としている。
アンケートは正社員800人以上の企業を対象に2015年秋から毎年実施。入社1年目から、同じ社員を対象に意識の変化を聞き、今回は入社3年目の男女1092人が回答した。
1年目に管理職を目指す希望があっても、女性の26.6%、男性の12.2%が3年目までに希望しなくなった。その理由について女性は「仕事と家庭の両立が困難」が68.1%で最多、次いで「責任が重くなる」が52.6%だった。
転職志向は、入社3年目まで一度も転職を希望したことがない女性は35.4%、男性は30.4%で、仕事にやりがいを感じている傾向が強かった。