関電に対抗…大阪ガスも電気料金値下げへ 家庭向け3~4%軸に検討

大阪ガスの本荘武宏社長=4月26日、大阪市
大阪ガスの本荘武宏社長=4月26日、大阪市【拡大】

 大阪ガスは、7月1日から電気料金を値下げする方針を固めた。関西電力が大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を受けて7月から家庭向けで平均4.03%値下げするのに対抗し、割安な価格を維持する。値下げ幅は家庭向けで3~4%程度を軸に検討しており、6月初旬にも新たな料金体系を発表する。

 関電が高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働を受けて昨年8月に家庭向け料金を平均3.15%値下げした際にも、大ガスは2.6%(370キロワット時の場合)の対抗値下げを実施。平成28年4月の電力小売り全面自由化以降、大ガスは今年4月下旬までに約65万件の契約を獲得しており、料金面での競争力維持を図る。

 ただ、関電が原発再稼働による火力燃料費の削減で値下げの原資を捻出したのに対し、大ガスは経営の効率化に頼る部分が大きく、大幅な値下げは難しいとみられる。関係者によると、ガスとのセット割引などを含め「値下げ幅についてはいろいろなバリエーションを検討している」という。

 さらに、料金だけでなくエアコンや水回りの修理、床下の点検など住宅関連サービスの拡充も含めてアピールし、関電の値下げによる影響を最小限にとどめたい考えだ。