ソニーは年1000万台のスマホ販売台数でも利益を出せるよう調達や製造、販売の態勢を見直す考えで「総力戦で事業安定化に取り組む」(吉田社長)が、赤字から抜け出せなければ、経営の大きな足かせになる。
持続成長のためには次世代分野の開拓も急務だ。吉田社長は自動運転車向けセンサーなどの「事業育成に取り組む」と強調し、投資を強化するとした。スマホの画像処理に使うセンサーでは圧倒的に強いソニーだが、自動運転向けでは、米インテル傘下のイスラエル社などの先行を許し「高いポジションにあるわけではない」(吉田社長)。自動運転関連を将来の柱に育成すべく、どう戦略を立案し、実行するのか。吉田社長の経営力が試される。(今井裕治)