日本航空は21日、農業ビジネスを手がける和郷(千葉県香取市)と共同出資で新会社を設立し、農業事業に参入すると発表した。成田国際空港近くに体験型観光農園を開設するなどし、成田地区の地域活性化にも貢献する。将来の海外事業展開も視野に入れる。
新会社は「JALアグリポート」(同県成田市)。出資額は非公開。成田空港から約2キロ圏内に2ヘクタールの農地を借り、イチゴ狩りやサツマイモ掘り体験ができる観光農園を作る。レストランやバーベキュー場も整備し、訪日外国人旅行者などを呼び込む。また、独自開発した農産物加工品をオリジナル商品として販売、日航の機内食などで提供してブランド構築を進める。
飲食施設は2019年春、農園は20年夏に開業し、同年の黒字化を目指す。
日航の藤田直志副社長は記者会見で、「成田の発展は日航の成長の歴史でもある。地域に貢献し農業新会社でJALの成田モデルを構築したい」と述べた。5年後には国内の別空港でも観光農園運営に取り組みたい考えだ。