三井物産や三菱商事が台湾の洋上風力事業に参画 日本勢ではアジア初

 三井物産や三菱商事が台湾での洋上風力発電事業に参入することで合意したことが17日分かった。いずれも実現すれば、日本企業がアジアの洋上風力発電所の運営事業に参画する初の事例になる。大手商社は将来的に日本での洋上風力事業を見据えており、ノウハウを蓄積していく考えだ。

 三井物産は、台中市沖合に発電容量30万キロワットの洋上風力発電所を建設するプロジェクトに、20%出資することで基本合意した。シンガポールの発電事業者のユーシャン・エナジーとカナダのノースランド・パワーと共同で参画する。ユーシャンが保有する40%の開発権のうち20%を取得する。出資額は明らかにしていないが、総事業費は2000億円弱とみられる。2024年にも商業運転を開始する計画だ。

 三菱商事はアジアの発電事業を手がける子会社を通じて台湾の中国鋼鉄と欧州インフラファンドのコペンハーゲン・インフラ・パートナー(CIP)と共同で台中市南西の洋上風力発電所の開発権を受注した。