全国銀行協会(全銀協)は10日、10月9日に稼働する異なる銀行間の振り込みを24時間365日実行できる新たな決済システムに、三菱UFJ銀行や三井住友銀行など加盟行の約75%にあたる105の銀行が参加する見通しだと発表した。午後3時以降や休日の振り込みが翌営業日にならないと実行されない現在の仕組みが大きく変わり、インターネット通販や企業間決済の利便性が高まる。
銀行間の振り込みは全国の金融機関をつなぐ「全銀システム」を経由する。いまの稼働時間は平日午前8時30分から午後3時30分まで。他行への振り込みの場合は平日午後3時までという制約になっていた。
夜間・早朝や休日の稼働を補う新システムをつくることで24時間365日、即時決済できるようになる。信用組合や信用金庫を合わせると505の金融機関が当初から参加する見通し。
大手銀の中では、みずほ銀行とみずほ信託銀行が当初からの参加を見送った。入出金などを担う次期勘定系システムへの移行作業が6月から来年前半にかけて続くことが理由で、移行後に参加するという。全銀協は途中参加も含めると、加盟行の9割の参加を見込む。
ただし24時間365日対応には銀行側にも手間がかかる側面もあり、夜間・休日振り込みのニーズが明確ではない地銀など半数程度の参加行は振り込み時間を限定的に延長する考え。全銀協は参加行に対し、少なくとも、平日午後3時までの振り込みを午後6時まで延ばすよう求めている。