国内の中高層ビル木造に 経済同友会が提言 林業活性化で地方創生を

中高層ビルに木造建築の採用をPRする経済同友会の隅修三副代表幹事(左)と高知県の尾崎正直知事=22日午後、東京都千代田区
中高層ビルに木造建築の採用をPRする経済同友会の隅修三副代表幹事(左)と高知県の尾崎正直知事=22日午後、東京都千代田区【拡大】

 経済同友会は22日、木造建築の中高層ビルを増やして林業を活性化し、地方創生を推進すべきだとする提言を発表した。林業活性化では、事業者への補助金などの施策がとられてきたが、同友会は国内木材の需要拡大が重要だと判断。政府だけでなく、企業経営者らに木造ビル拡充を訴える。

 同友会副代表幹事の東京海上ホールディングスの隅修三会長は22日の記者会見で、「欧州やカナダなどでは高層の木造建設の普及が進み、コスト面でも鉄筋コンクリート構造より安くできる」と説明。木造建設に関する知識を深めることの意義を強調した。

 提言は、木材は積層接着することで、耐震性や耐久性、耐火性を鉄筋コンクリート並みに高めることができると指摘。こうした木造部材を活用し、20階以下の木造ビルを増やすべきだとしている。