■西武鉄道、日本ユニシスと共同実験
人工知能(AI)を使った監視カメラシステムの開発を手がけるアースアイズは、日本ユニシス、西武鉄道と共同で駅構内を監視する警備ロボットの開発に乗り出す。アースアイズのシステムを自律移動型ロボットに組み込み、駅構内で駅員の目が届きにくい場所で不審者や不審物の警戒監視を行う。西武鉄道が実証実験の場を提供する。
細かい動作を検知
アースアイズの監視カメラシステムは、五感に近い高度なセンシング(計測)機能と、予知・予測が可能なAIを搭載している。監視カメラは3D(3次元)センサーで奥行きを測定し、センチ級のサイズで空間のグリッド化が可能。これにより従来の2次元による監視カメラで捉えきれなかった人物の細かな動作を検知できる。
監視カメラ運用中に人々の行動を撮影し、行動パターンをどんどん「記憶」。そのなかで一般の人々の行動パターンと異なる不審者の行動を見付けると、画像を解析して、不審者の部分を色つきの四角い枠で図示する。AIのディープラーニング(深層学習)や画像解析の技術を応用した。
この技術を東京都立産業技術研究センター(都産技研)が試作開発中のロボット「リブラ」や「トーラス」に組み込み、駅構内を巡回。不審者や不審物を見付けると、離れた場所にいる駅員の業務用携帯電話などに知らせる。