塩野義製薬は14日、錠剤を1回飲むだけで効果が期待できる抗インフルエンザ新薬「ゾフルーザ」を発売した。同日から保険適用されるようになり、20ミリグラム錠が約2400円で販売される。
ゾフルーザは、有望な薬を優先的に審査する厚労省の「先駆け審査指定制度」の対象となっていた。通常1年かかる審査期間が短縮され、昨年10月の申請から約4カ月で製造販売が承認された。保険適用のスケジュールも、今季のインフルエンザ流行に間に合わせるため緊急的に前倒しされ、スピード販売となった。
薬価は20ミリグラム錠が約2400円。年齢や体重によって飲む量は異なるが、体重が40キロ以上80キロ未満の成人なら、原則として1回2錠服用する。患者側は1~3割を負担する。
インフルエンザ治療薬として広く使われている「タミフル」は1日2回、5日間の服用が必要なのに対し、ゾフルーザは錠剤を1回飲むだけで効果が期待できる。