ハナマルキ AuB、慶大SFC 液体塩こうじの効果共同研究

液体塩こうじの特徴などについて説明するハナマルキの平田伸行常務執行役員=東京都中央区
液体塩こうじの特徴などについて説明するハナマルキの平田伸行常務執行役員=東京都中央区【拡大】

 ■腸内環境向上

 ハナマルキ(長野県伊那市)はAuB(オーブ、東京都中央区)、慶応大SFC研究所(神奈川県藤沢市)と共同で、自社の調味料商品「液体塩こうじ」の腸内環境への効果などを研究する「液体塩こうじ・アスリート腸内環境向上プロジェクト」を発足した。研究結果は9月までにまとめる。

 ハナマルキは2012年10月、コメ、塩、エチルアルコールを原材料にした液体塩こうじを発売。加熱をしない製法を採用しており、酵素が活発に働いているのが特徴だ。

 同社は、この特徴と液体としての料理の汎用(はんよう)性の高さに注目し、アスリートの食事面での支援に乗り出した。昨年7月にはJA中野市(長野県中野市)とともに、松商学園高校の野球部員に液体塩こうじを使ったキノコ料理を提供した。

 AuBはアスリートから提供された便で腸内細菌の研究を進めている。腸内で身体に良い細菌が増えるなどとして環境が向上すれば、ダイエットやアレルギー・インフルエンザ予防などに影響があると期待されている。

 同プロジェクトでは、ハナマルキが慶応大競走部の部員に液体塩こうじを提供。AuBは、液体塩こうじを使った食事を摂取する部員13人と摂取しない部員7人の大便を調べて、こうじに含まれる酵素が腸内環境に与える変化などを検証する。

 ハナマルキの平田伸行常務執行役員は「今後も、さまざまな領域で研究を進めていきたい」と話している。