日立、インフラ制御システムの運用・保守サービス開始 事前契約・定額提供に転換

日立製作所の本社=東京都千代田区丸の内
日立製作所の本社=東京都千代田区丸の内【拡大】

 日立製作所は28日、鉄道や発電所など社会インフラの制御システムについて、有償の運用・保守サービスを4月に始めると発表した。これまでは顧客の要請を受けて個別に対応し、費用を請求してきたが、サービスをパッケージ化して事前契約してもらい定額で提供する。日立の制御システム事業はシステム構築が主体だったが、サービスも含めて提供する業態への転換を図る。

 サービス開始にあたり、24時間365日対応の窓口を設置。日立の専門チームが問題解決に向けた対応を検討し、子会社2社の保守網を活用して交換部品の手配や現地での取り付けなどを請け負う。

 サービスは4月から鉄鋼、火力発電、鉄道分野向けに提供を始め、水処理や電力流通など他分野への適用を順次拡大する。将来的には、顧客とシステムをつないだ24時間リモート保守やコンサルティングサービスなども想定する。

 制御プラットフォーム統括本部の小林毅副統括本部長は「顧客のシステムをワンストップで手がけたい」とシステム単品でなく付加価値の高いサービスも合わせて提供し、事業収益性を高める考えを示した。