シェア自転車サービス、競争激化へ LINEは配置の偏り解消へ割引料金導入 (1/2ページ)

LINEがモバイク・ジャパンと始める自転車シェアリングサービスで使用する予定の自転車
LINEがモバイク・ジャパンと始める自転車シェアリングサービスで使用する予定の自転車【拡大】

 国内で参入が相次いでいる自転車シェアリング(共同利用)のサービス競争が激しくなりそうだ。中国自転車シェア大手と組んでサービス展開を予定しているLINE(ライン)は、自転車が多い専用駐輪場(ポート)から少ないポートへの乗車などに一時的な割引料金を導入する方針であることが27日、分かった。同日からサービスを始めたフリーマーケットアプリ大手メルカリ系列の「メルチャリ」も特典ポイントの付与などを導入しており、各社とも利便性向上で顧客の囲い込みを狙う。

 LINEは中国大手「Mobike(モバイク)」の日本法人、モバイク・ジャパンとの協業で今年上半期にサービスを開始する。割引料金は、これに先立ちLINEの室山真一郎執行役員が明らかにした。

 自転車シェアは、朝は駅からオフィス街、夕方はその逆といったように人の流れに合わせて自転車の配置が偏る傾向がある。運営側が人員をさいて再配置を行えばコストがかさむが、割引の導入によって「一定の働きかけをすれば、利用者による再配置が起こる」(室山氏)とみている。

 また、LINEは利用者の使用頻度や違反によって、スコアと呼ばれる個別のポイントが増減する仕組みも取り入れる方針だ。

 利用者には最初に一定のスコアが付与され、規約を守る利用者は使用回数を重ねればスコアが増えるが、自転車の放置など違反があればスコアが減る。ゼロになると使用停止になる。放置自転車を報告するなど運営への貢献を行うことでもスコアが加算され、一定程度たまると割引を実施することも視野に入れている。

各社参入のシェア自転車