NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手携帯電話3社が、他社間のショートメッセージサービス(SMS)の送受信の際、長文や動画を送ることができるようにする方向で調整していることが23日、分かった。4月にも発表し、夏までにサービスを拡充する見通し。利用者が増加するLINE(ライン)など無料通信アプリに対抗し、各社が利用者を自社サービスへ誘導することで収益性を高めたい考えだ。
SMSは電話番号を使って文字をやりとりするサービス。現在、他社間では送信できる文字数が全角70字に制限されているほか、機種によっては絵文字が文字化けするなどの使いづらさがあり、長文を送信できるように改善する。また現在はSMSを通すと同社内でも写真や動画の送受信ができないが、統一の規格に対応させることで、他社間であっても動画などをやりとりできるようにする。
LINEは、音楽配信や電子商取引(EC)、決済サービスなどメッセージ以外の機能も充実させてきた。大手には、LINEの台頭で顧客との接点が奪われ、自社の有料サービスで主導権を握れなくなるとの危機感があるとみられる。