メルカリ、早期上場見送り 小泉社長に聞く 米市場投資を優先


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 フリーマーケットアプリ最大手のメルカリの小泉文明社長は12日までにフジサンケイビジネスアイの取材に応じ、市場関係者などで期待感が高まっている東京証券取引所への株式上場について、早期の上場は見送る考えを明らかにした。メルカリは世界各国でフリーマーケットのサービスを普及させることを目標としており、米国市場のマーケティングなど、事業拡大に向けた投資を優先させる。

 メルカリは2014年7月にサービス提供を始めた米国や、17年3月に始めた英国など世界中でサービスを成功させることを第一の目標としている。米国でもアプリのダウンロード数を伸ばしているが、まだ事業は赤字の段階だという。

 小泉社長は「未上場の方が多くの投資ができるなどの良さもある。上場のメリット・デメリットを分析したい」と述べ、早期の上場には慎重な姿勢を示した。ただ、上場によって市場から調達した資金を、米国のメルカリのサービス展開に活用することについては「今後の経営の選択肢の大きなポイントだ」とも強調した。

 また、米国市場での上場についても「米国でプレゼンス(存在感)が上がるのはイエスだと思う」と述べ、選択肢の一つとして否定しなかった。