サムスン、半導体初の首位 17年売上高 インテル25年ぶり陥落

 米調査会社ガートナーは4日、韓国のサムスン電子が2017年に半導体の売上高で米インテルを抜き、初めて世界で首位に立ったと発表した。首位の交代は1992年以来、25年ぶりとなり、半導体の世界市場の勢力図が塗り替わった。

 サーバーやスマートフォン向けメモリーといったサムスンの主力製品の需要が増えているため。一方、日本勢で最高だった東芝は8位で、日本メーカーの劣勢ぶりが鮮明になっている。

 サムスンの半導体売上高は前年比52.6%増の612億1500万ドル(約6兆9050億円)。スマホのデータ保存に使われるNAND型フラッシュメモリーやDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)が、供給不足により価格が急上昇したのが業績を押し上げた。

 これに対し、インテルは577億1200万ドルと6.7%増にとどまって2位に転落。パソコンの頭脳に当たる演算処理装置に依存したビジネスモデルの転換が遅れたのが響いたもようだ。東芝は29.2%増の128億1300万ドルだった。

 ガートナーによると、2017年の世界の半導体売上高は22.2%増の4197億ドルで、4000億ドルの大台を突破したのは初めて。うち品薄状態に陥っているメモリーが前年から64%増えた。半導体売上高の世界ランキングでは、NECが1985年から91年まで首位を保った。その後は2016年までインテルがトップの座を維持していた。(ニューヨーク 共同)