末期がんの安崎元コマツ社長が生前葬「ありがとうと言えたこと、満足」

「感謝の会」を開いた後に記者会見するコマツの安崎暁元社長=11日午後、東京都港区
「感謝の会」を開いた後に記者会見するコマツの安崎暁元社長=11日午後、東京都港区【拡大】

 新聞広告で末期がんであることを公表していた建設機械大手コマツの安崎暁(あんざき・さとる)元社長(80)が11日、生前葬に当たる「感謝の会」を東京都内のホテルで開いた。会場には元同僚や友人など約1000人が駆けつけ、安崎氏は一人一人と握手を交わした。

 感謝の会では思い出の写真が多数展示されたほか、出身地の徳島県にちなみ阿波おどりも披露。終了後の会見で安崎氏は「(参加者と)握手してありがとうと言えたことに非常に満足している。お別れの会だと湿っぽいので感謝の会にしようと思った」と述べた。安崎氏は1995年から2001年までコマツ社長を務め、会長を経て05年に取締役を退いた。10月上旬にがんが見つかったものの延命治療を拒否。「元気なうちに感謝の気持ちを伝えたい」と感謝の会への参加を呼びかけ話題となっていた。