【ビジネスのつぼ】不発「スト3」を反面教師に… 格闘ゲーム人気の再爆発へ、「スト5」刷新の狙い (3/3ページ)

カプコンの小野義徳執行役員
カプコンの小野義徳執行役員【拡大】

  • ストリートファイター5の開発を担当したカプコンの綾野智章氏(左)と松本修平氏=大阪市中央区
  • 家庭用ゲーム機とパソコンを“戦場”としたストリートファイター5

 ≪企業NOW≫

 ■各企業とコラボ 30周年盛り上げ

 カプコンは8月30日のストリートファイターシリーズ30周年に合わせて、各企業とコラボしたさまざまなキャンペーンを実施。シリーズ最新作のストリートファイター5のほか、スト2シリーズの最新作のニンテンドースイッチ用ソフト「ウルトラストリートファイター2」の販売促進につなげる考えだ。

 ストリートファイター5のゲーム内では、8月30日にゲームの4キャラクターの30周年記念衣装を配信したほか、キャラクターの使用権や衣装の購入などに使えるゲーム内通貨をプレゼントした。

 ウルトラストリートファイター2については、女性歌手のMay’n(メイン)さんが同ゲームの主題歌として「恋しさとせつなさと心強さと」をカバーした。「恋しさと~」は23年前に篠原涼子さんがスト2シリーズの映画の挿入歌として大ヒットした曲で、当時のファンからも「懐かしい」という声が出るなど、好評を得ているという。

 そのほかにも、コンビニエンスストアの「デイリーヤマザキ」で、スト2のキャラクターが印刷されたクリアファイルが当たるキャンペーンや、スト2の人気キャラクターで特徴的な髪形の「ガイル」を、柳屋本店が整髪用ジェルのイメージキャラクターに起用。ストリートファイターシリーズのキャラクターやゲームの露出を増やすことで、シリーズ30周年の機運を盛り上げることに力を入れている。

 ■カプコン

 【設立】1979年

 【本社】大阪市中央区

 【資本金】332億3900万円

 【売上高】871億7000万円

 【従業員数】2811人

 【事業内容】家庭用テレビゲームの企画、開発、製造、販売、配信やアミューズメント施設の運営

 ※いずれも2017年3月末時点