欧州自動車ショー、主役はEV ホンダは試作車を初公開、19年発売

 ドイツ・フランクフルトで12日開幕した欧州最大級の国際自動車ショーで、日欧大手メーカーは電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)といった車を競って展示した。電動車が「主役」となった背景には、欧州でのガソリン車やディーゼル車に対する規制強化の動きがある。

 ホンダは、将来量産するEVの方向性を示した試作車を世界初公開。八郷隆弘社長は「これは遠い将来のビジョンではない。2019年に欧州で発売する」と語った。同社は25年をめどに欧州の販売台数の3分の2をEVやPHV、燃料電池車などに置き換える方針を掲げている。

 トヨタ自動車はスポーツ用多目的車(SUV)のハイブリッド車(HV)試作車「C-HRハイパワー」を出展。デザイン性を重視した。欧州法人のヨハン・ファンゼイル社長は「HVはトヨタの強みだ」と強調し、引き続きHVに力を入れる考えを示した。SUV「ランドクルーザー」の新型も発表した。スズキは乗用車「スイフトスポーツ」の新型を初披露した。

 地元のドイツメーカーでは、BMWがPHVモデルの新型SUV「X7」の試作車を展示。18年に発売する予定だ。フォルクスワーゲン(VW)は、20年に売り出すEV専用ブランド「I.D.」の試作車を公開した。(フランクフルト 共同)