試作品は、子供の成長に合わせて伸縮させることができ、Sサイズ(長さ80~105センチ)とMサイズ(同95~120センチ)の2種類。シャフト部分の上部はアルミ製、下部はカーボン製で、重さは大人用の約半分に当たる200グラム程度という。使用者は、地面に接触させた際の震動を情報として受け取るため、しなやかさにも工夫を凝らした。
さらに注力したのは、樹脂製のグリップ部分。左右どちらでも握りやすいような形状を考え、3Dプリンターで何度も試作を重ねた。現在は先端部分の形状を改良しており、来春には発売される予定だ。価格は1万円前後を想定している。
県庁で行われた記者会見で、体験歩行を行った長野盲学校小学部6年の松下誠治君(12)=長野市=は「軽くて長い時間でも使いやすいし、長さ調節ができるのもいい」と評価。そのうえで、夜間帯の安全を確保するため、反射板をつければ事故の防止につながると提案していた。