ゼロックス会長ら退任 富士フイルム不正会計で引責 第三者委、隠蔽指示を認定 (2/2ページ)

記者会見で謝罪し、頭を下げる富士フイルムの助野健児社長(左から2人目)ら=12日午後、東京都中央区
記者会見で謝罪し、頭を下げる富士フイルムの助野健児社長(左から2人目)ら=12日午後、東京都中央区【拡大】

  • 富士フイルムホールディングス本社が入るビル=12日午後、東京都港区

 内部管理を強化するため、富士ゼロックスの会長を古森氏が兼任するほか、富士フイルムHDの社外取締役を現在の2人から3人に増やす。

 不正会計は、富士ゼロックスのニュージーランドとオーストラリアにある販売子会社で見つかった。コピー機のリース契約に関し、想定以上の利用を見込むことで売り上げを過大計上するといった手法で、最終利益が過去6年間で計375億円水増しされていた。問題の両社で社長を務めた元社員については、刑事告訴を検討するという。

 富士フイルムHDは開示が遅れていた2017年3月期連結決算を12日に発表し、売上高は前期比5・6%減の2兆3221億円、最終利益は18・0%増の1315億円だった。12年3月期から16年3月期の決算を修正し、月内にも公表する方針だ。