プロサッカーのJリーグが先週末、華やかに今年のシーズンを開幕した。1993年5月以来、創設25年目となる節目の年にあたる。
今年のJ1は、より激しい闘いが期待できるだろう。
節目だから、ではない。優勝クラブに多額の配分金を支給する“革命”が起きたからだ。
新たに「理念強化配分金」という制度が導入された。優勝すると15億5000万円、2位に7億円、3位には3億5000万円が3年間に分けて配分される。これとは別に、リーグ戦の優勝賞金は3億円で、2位は1億2000万円、3位も6000万円に加算された。
優勝すれば一気に18億5000万円の収入増となる。J1クラブの2015年度の売上高の1位は浦和の60億8800万円だが、下位では甲府の15億2500万円、湘南15億6100万円、山形18億1300万円。言うなれば、山形の年間売り上げ分が優勝すれば懐に入る。刺激を受けずにはいられまい。
これまで放送権料などの収入は、リーグとしての繁栄を第一に均等配分されてきた。それが「理念」の名のもと、上位チームに手厚く報いる「傾斜配分方式」が採用された。賞金争い効果を求めた取り組みである。