ライザップの気がかりな買収 ジーンズメイト、店舗価値ゼロの現実 (1/3ページ)

「ジーンズメイト」の再建は可能か?

 運営するトレーニングジムが人気のRIZAPグループは新たに、フリーペーパー発行のぱどとジーンズメイトを買収する。ジーンズなどカジュアル衣料販売のジーンズメイトには気がかりな点もある。

 2003年に健康食品のネット販売でスタート。16年7月に健康コーポレーションからRIZAPグループに社名を変更した同社は、『図解! 業界地図2017年版』でも紹介しているように、M&A(企業の買収・合併)を積極的に進めている企業だ。

 上場企業だけでも、インテリア雑貨のイデアインターナショナル、ゲームセンターのSDエンターテイメント(旧ゲオディノス)、衣料品の夢展望、雑貨のパスポート、女性体型補整下着のマルコを傘下に収めてきた。それに今回のぱどとジーンズメイトの子会社化だ。

 そのジーンズメイトの店舗平均像を確認しよう。同社は、2008年2月期の最終黒字を最後に、その後は赤字(当期純損失)を継続中で、今期も赤字予想である。過去の利益の蓄積があることと、借入金がないこともあって事業が継続できていると見ることができるが、同社の販売不振は、店舗の平均像からもはっきりわかる。

「減損損失」で店舗価値ゼロの現実