電通が23日発表した2016年の国内の総広告費は前年比1.9%増の6兆2880億円と、5年連続で前年を上回った。スマートフォンの普及に伴いインターネット広告が13.0%増の1兆3100億円となり、全体の数字を押し上げた。ネット広告は3年連続で2桁の伸びを示した。広告費全体に占める割合は20.8%で、初めて2割を超えた。
ネットの掲載内容を消費動向に合わせて改善できる「運用型広告」の需要が増えたのが要因。技術革新により対象者の興味に沿った広告を配信できるようになったことも成長につながっているという。
地上波と衛星放送などを合わせたテレビは1.7%増の1兆9657億円。ラジオは2.5%増の1285億円で、若者に人気があるネットで配信するサービスなどが貢献した。一方、新聞は4.4%減の5431億円、雑誌は9.0%減の2223億円だった。