三菱商事と日本郵船、仏エネルギー大手のエンジなどは今春にも欧州ベルギーで船舶向けに液化天然ガス(LNG)の供給事業を始める。「ガス・フォー・シー」のブランドで順次拡大したい考え。
今月15日に、日本郵船やエンジとの合弁会社が保有する世界初のLNG燃料供給船が竣工(しゅんこう)したと発表し、サービスが可能になった。この船の燃料はLNGと重油の両方で稼働し、韓国の韓進重工業が建造した。
サービスを開始するのはベルギーのジーブルージュ港。LNG燃料を使う、自動車運搬船や客船向けにLNGスタンド事業ともいえる、LNG燃料供給・販売事業を開始する。
燃料にLNGを使う船舶はあるが、これまでは陸上施設からLNG供給していた。燃料供給船から機動的に供給するのは初めてになる。
国際的な船舶の排出ガスの環境規制強化に伴い、船舶燃料は、重油から環境負荷の低いLNGへの転換が見込まれている。