シャープの戴正呉社長は23日、社員向けのメッセージで、重要な技術の開発や早期事業化を資金面で支援するため、新たに「社長ファンド」を社内に創設する意向を明らかにした。戴社長を中心にトップダウンで技術開発を強化する態勢を整え「技術のシャープ」復活を目指す。
戴社長は「シャープの競争力の源泉は独自の技術力にある」と指摘。あらゆる機器がインターネットにつながる「モノのインターネット(IoT)」や、次世代パネル「有機EL」への投資を拡大する考えを示した。医療・健康事業の分社化なども重点項目に挙げた。
2017年の販売戦略に関しては「東南アジア諸国連合(ASEAN)や中近東での事業拡大が欠かせない」と指摘。特にASEAN各国への販売体制を再構築すると強調した。