フランスベッド、元気な高齢者狙い市場開拓 専門ブランドの知名度向上

2017.1.10 05:50

前後の転倒を予防する車椅子「転ばなイス」(中央)などアクティブシニア向けの商品が展示・販売されている=さいたま市南区のリハテックショップ浦和店
前後の転倒を予防する車椅子「転ばなイス」(中央)などアクティブシニア向けの商品が展示・販売されている=さいたま市南区のリハテックショップ浦和店【拡大】

 フランスベッドは、全国15店舗目となるアクティブシニア向けブランド「リハテック」の専門店をさいたま市南区にオープンした。65歳以上の約8割は何らかの衰えや障害を抱えながら、要支援・要介護の認定を受けていないアクティブシニアだ。同社は、介護保険制度適用外の消費者市場を開拓しようと、リハテックの知名度向上に注力する。

 昨年12月に開店したリハテックショップ浦和店は、約50平方メートルの店内に計120点の商品を取り扱う。前後の転倒を予防する車いす「転ばなイス」や、いすやソファの上に置いて使えるマッサージ器「もみ名人 極み」、ドイツの老舗ステッキメーカーと協業した「ガストロック木製杖」などが展示されている。専門スタッフが客の自宅を訪れ、電動車いすの試乗体験をしているなど、地域密着型の店舗を目指す。

 同社のメディカルサービス事業は、主力の福祉用具貸与事業が堅調に推移するものの、病院や施設の設備投資が減少しており、市場環境は厳しくなっている。そこで、アクティブシニアを顧客に取り込むことで、介護保険制度の対象外に関する売り上げの獲得に注力している。

 リハテックは2011年5月に販売を開始。当初は、同社の取引先の家具店やホームセンター、量販店などで商品を展示販売していたが、約2年半前からブランド専門店を展開し、アクティブシニアのニーズの把握や地域に密着した店舗づくりを進めてきた。

 昨年8月に発売されたもみ名人 極みは、インテリア性の高いデザインで、アクティブシニア市場の深耕を目指した。同社は、スポーティーでインテリア性の高い品ぞろえを充実させ、ブランドイメージを浸透させたい戦略だ。

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